Bitmainの声明発表
ビットコインニュースの見出しに衝撃を受けました。
Bitmainのブログより(内容は英文なのでGoogle翻訳にて引用しています)
Bitmainの現在のスタンスに関するいくつかの説明は以下のとおりです。
- BitmainとViaBTCは、ViaBTCが独立して動作する投資関係のみを共有します。ViaBTCの創設者は、ViaBTCの投資家の投票権の10倍の議決権を持っています。したがって、ViaBTCの位置はBitMainの立場を表していません。
- ニューヨーク合意は、グローバルBitcoinコミュニティの共同努力です。署名者の一人として、BitmainはSegwit2xのスムーズな実装を積極的にサポートしており、BTCのAnt Poolのすべてのマイニングプールでbtc1ソフトウェアを引き続き使用します。COMプールとConnectBTCをサポートしています。
- 私たちは "BCC"の動きを注意深く観察しており、Segwit2xとBCCの両方をサポートする可能性を排除していません。
超要約をすると
⇒『ニューヨーク協定(segwit2x)を支持してビットコインに残ります』
と宣言したような感じです。
・segwit2xは何れ2Mへのハードフォークを控えている(ビットコインのブロックサイズを2MBに拡張することによって、※スケーラビリティ問題を解決する)
※処理速度の低下による、ビットコインの送金遅延・手数料高騰
⇒このハードフォークには未だ反対意見が多い
・ビットコインキャッシュ(BCC)は、元々8月1日のUASFに対抗するべくBitmainが打ち出した案だったのでビットコインキャッシュはBitmainがマイニングするだろうと思われていた。
それが今回の声明によって覆される。
・Bitmainはビットコインのスケーラビリティ問題における代表的な『ビットコインアンリミテッド(BU)』側。BUはハードフォーク推進派でもあり、ソフトフォーク推進派であるビットコインの開発陣『ビットコインコア(BC)』と長い間争っていた。
⇒ハードフォークに向けて、再び混迷する可能性がかなり高まった?
・ただし、ビットコインキャッシュのサポートも視野に入れているともある
ハードフォークは3ヶ月後に控えているとのことで、また長い睨み合いになりそうですね。ビットコインもまだまだ波乱が続きそうで…この声明自体が覆ることはほぼ確実に無いと思いますが、8月1日まで時間はあるのでその間にジーハン(@Jihan Wu)※Bitmain CEO が再びアクションを起こすような気もしないでもないです。多分。
ビットコインの仕組み
ビットコインの大きな特徴として、本来存在する政府や銀行などの管理者が存在しない(非中央集権)という点があります。ここで純粋に(じゃあ、ビットコインって誰が管理しているの?管理する人が居ないなら安全性は大丈夫なの?)といった疑問が浮かぶと思うので今回はビットコインの仕組みについて纏めてみました。
ブロックチェーンとは
ブロックチェーンは、ビットコイン・ネットワーク全体が頼る公開取引簿です。確認済みのトランスアクション全てが、このブロックチェーンに記録されています。これにより、ビットコイン・ウォレットは支出できる残高を算出し、新しい取引に、コイン使用者が所有するビットコインが使われたと確認できるのです。ブロックチェーンのこの全体性と発生順は 暗号手法でさらに強化されています。
出典:https://bitcoin.org/ja/how-it-works
ブロックチェーン=『誰もが見ることが出来る取引台帳』です。
いつ、誰が誰宛てにどのくらいビットコインを送った。手数料はこれくらいかかった。といった全ての取引の履歴が記録される場所です。効率的に保管するために、取引情報はある程度纏めてブロックという一定の単位に分けられます。このブロックがどんどん鎖状に繋がって追加されるのでブロックチェーンと呼ばれています。
匿名で記録されるので個人情報の漏えいも無く(ビットコインの所有者を特定されない)、誰でも見ることが出来るという透明性が取引情報の正しさの証明になっています。
ブロックは10分で一つ作られるごとに、不正や改ざんを防ぐためハッシュ値と呼ばれるブロック全体のデータを示す数値を計算し次のブロックへ組み込みます。ハッシュ値を次へ次へとブロックに組み込むには、ハッシュ値の他にナンスと呼ばれる大事な鍵が必要になります。
このナンスを見つけるためには膨大な計算問題を解かなければならず、莫大な時間と労力がかかる…!そのため、膨大な計算問題を解いてくれた人には報酬としてビットコインが貰えるようになっているのです。ナンスを見つけるための計算問題を行う作業を採掘(マイニング)と呼び、行っている人は採掘者(マイナー)と言います。
そしてこのハッシュ値やナンスを算出し、このブロック大丈夫やで!とGOサインを出せるように承認するシステムがProof of Work『仕事量の証明』と呼ばれています。
出典:http://zai.diamond.jp/articles/-/180470
万が一、改ざんされたブロックが入り込んだとしても改ざんブロックから後のブロックに追加されたハッシュ値が全て変わってしまいます。これはハッシュ値の特徴で元のデータが変わった場合は変わった後のハッシュ値もがらりと変わってしまうからです。
さらにブロックチェーンには最も長いブロックチェーンのみを有効とするルールが設けられているので、偽ブロックチェーン生まれる⇒ハッシュ値が変わる⇒全て再計算する必要がある⇒処理が追いつかない⇒元ブロックチェーンどんどん長くなる⇒ルールによって偽ブロックチェーン消えるといった流れによって、ブロックの改ざんはとても難しいものになっているのです。
P2Pネットワーク
P2Pについてはビットコインについてでも書いているのですが、Peer to Peer(ピア・ツー・ピア)の略で特定のサーバーに頼らずネットワーク上に存在する端末が相互に直接接続して分散的に通信する方式のことです。
このP2Pによって、ブロックチェーンは全世界の様々な端末(ノード)に分散されて共有されています。例えば一つの端末がサイバー攻撃を受けたとしても、他の端末が無事なのでブロックチェーンは簡単に復元可能です。そしてブロックチェーンでお話した膨大な計算にはP2Pで繋がっている全ての端末が関わっているので改ざんしても再計算の処理が追いつかずに改ざん出来ないということです。
【8月1日ビットコイン分裂問題】21日の現状
今日、2017年7月21日 午前9時頃…
BIP91が確定!ロックインされました!
相場は暴騰してます。
↓ロックイン確定の日本時間の8時から9時にかけて一気に来てます↓
BIP91の有効化は7月23日の夜になるとのことです!
これで無事にSegwitが実装されればいよいよビットコインの2大問題(送金遅延・手数料高騰)も解消されて一息つけるでしょうか。
けれど、安心するにはやっぱり早いみたいで…。
ビットコインニュースのざきやまさんがBIP91ロックイン後に起こりうる可能性について記事にされていましたので参照させていただきました。
・BIP91の処理能力が圧倒的ということで力の拮抗は無い。よって順調に進めば再編成(Reorg)のリスクは低い。
・だけど、きちんと【BTC1】(Segwit2x陣営により開発されたソフトの名称)を動かしていないマイナー(採掘者)がいるかもしれない。
⇒中国の採掘マシン最大手Bitmain CEOのジーハン(@Jihan Wu)は、『BTC1を改造してbit4だけに投票するように動かしてる』と発言した。
Bitmain is running btc1 software but we modify to only vote on bit4 only at this stage.
— Jihan Wu (@JihanWu) 2017年7月20日
・Segwitの実装には※bit1が必要不可欠。bit4だけだと単純にBIP91しか有効化されない
※bit1のブロックが全体の95%に達すればSegwit有効化
⇒Bitmainは『BIP91チェーンは有効化させるけど、Segwitはさせずに今までのチェーンを採掘するよ』ということらしい。
・マイナーたちがBIP91チェーンとレガシーチェーン、2本のチェーンを存在させてかつハッシュパワーを操作しさらに混乱させる可能性がある。(UASFが実行された場合に問題視されていた想定外の分岐のような状態に陥る)
何という(絶句)
ビットコインキャッシュでハードフォークするのだから、もうそれで良いじゃないですかと言いたくなりますね。 おとなしくSegwit有効化させましょうよ…!
そしてたった今Coincheckが機能停止を発表していました(8月1日とは全く別物で、BIP91の有効化に伴う対応だそうです)
停止日時は『日本時間2017年07月23日 正午12時』
再開日時は未定(数時間~数日を見込んでいる)
アルトコインに関しては一応運営するが、予告なく運営停止の可能性もあり。
詳しくはCoincheckのブログをお読みください<m(_ _)m>
22日、23日ともに目が離せない状況になって来ました。
ただひたすら見守ることにしましょう…(-ω-)
【2017年7月24日追記】
こちらで書いても既に後の祭り状態ですが、無事にBIP91のアクティベートが終了したみたいですね。マイナーも順調に有効なブロックを採掘しているとのことで上記の可能性も無くなったようです。23日からの一連の流れは大石 哲之さんのブログに非常に分かり易く書かれておりましたのでこちらに貼っておきます。
【8月1日ビットコイン分裂問題】目まぐるしい動向
何か月も前から取り上げられて、注目されている
【8月1日ビットコイン分裂問題】
一日?ひょっとしたら数時間?で動きが変わる変わる…!ここに来てまたガラッと変わったので急ぎ簡単にまとめていこうと思います。
-分裂問題の今まで-
ビットコインの今までの動きは、BKさんの記事、かにたまさんの記事がとても分かり易く纏まっているのでこちらを読むと今までの流れが掴めると思います。
今ビットコインに起こってること - 仮想通貨?儲かるのか? by BK
ビットコイン分裂問題続報!UAHFからSegWit2xへ。SegWit2xとは?7月21日に注目! - お金で悩みたくないのでゼロから学ぶブログ
【UASF】vs【UAHF】の長い睨み合いに
↓
【segwit2x】案の登場
↓
【UAHF】勢、一気に【segwit2x】支持
↓
8月1日は【segwit2x】で固まる…?
-最新の分裂問題-
大石哲之さん、墨汁うまいさんのツイートを引用・貼り付けさせていただきます。
速報、BitcoinABC(旧Unlimited)による新コインBitcoin Cashのページが登場。フォークが行われる模様。https://t.co/qDxv80XHMy
— Tetsu UASF 大石哲之 (@tyk97) 2017年7月18日
速報:8/1にビットコインからBitmainのUAHFでハードフォークするビッグブロックのBitcoin CashをBUマイニングプールで有名なViaBTCの中国取引所が上場予定。 #ビットコイン #Bitcoin $BTC #仮想通貨 #ブロックチェーン #UAHF https://t.co/1zOM1L3q3s
— 墨汁うまい(BokujyuUmai) (@bokujyuumai) 2017年7月18日
どうやら分裂して『Bitcoin Cash』という新しいコインが誕生するようです。今回はかなり正確にフォーク時刻が示されているようなので、分裂はほぼ確実とのこと。
この流れを受けて、一時20万円まで落ち込んだビットコイン価格も26万円近くに戻ってきています。方向性がようやく決まりつつあるのと、分裂することによってビットコインで長く問題になっていた送金時間の遅延・遅延による手数料の高騰の解決に繋がる新たなSegWitがいよいよ導入出来るという安心感が出たのでしょうか。
-まだまだ分からないビットコイン-
これでビットコイン安泰かと思いたいですが…
速報:SegWit2xのクライアントであるbtc1に致命的なコンセンサスの相違問題が見つかる。コアデベロッパーのG.Maxwellによると「この問題によりネットワークは数多くのフォークが起こる状態になる」 #ビットコイン #Bitcon #仮想通貨 #SegWit2x #UASF https://t.co/Nz5terrFNv
— 墨汁うまい(BokujyuUmai) (@bokujyuumai) 2017年7月19日
segwit2xのプログラムはひたすら危なさが漂うばかりで…も、もう落ち着いて欲しい。
【2017/07/20 追記】
BIP91からのSegwitを導入していく流れに進みつつあるようですね。
チェーンのアップデートは7月21日の夜あたりに確定して24日頃に有効化されるらしいのですが、確定させるまでにBIP91が80%に到達しないとなので果たして。ちょいちょい上がり下がりしてます。
【2017/07/21 追記】
BIP91ロックインされました!!
これで長きに渡るSegwit導入騒動に終止符が打たれる…!
その後について、大石哲之さんの記事がとても分かり易かったので
↓こちらに↓
さらに、ビットコインの分裂問題を受けて日本の取引所が8月1日以降の入出金受付を一時停止すると発表されました。
再開日時は未定とのことなので、(どうしよう…万が一が怖いし円に戻しておこうかな。再開したらまた買えば良いや)と考える人も出てくるかと思います。そこから一気に売りが殺到する可能性もありますよね。
8月1日までは引き続き、マメな情報収集が必要になりそうです。
一先ず7月22日、ViaBTC中国取引所のBitcoin Cash上場を注意深く見守ろうと思います。
ビットコインについて
仮想通貨の話題になると、当たり前のようにビットコインという単語が出てきますね。仮想通貨の代表とも言われるビットコインについてお話してみます。
ビットコインとは
Bitcoin(ビットコイン)とは、2008年10月に中本哲史(Satoshi Nakamoto)と名乗る人物がインターネット上に投稿した『Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System(ビットコイン:P2P 電子マネーシステム)』という論文が全ての始まりです。
内容を要約すると、管理者が通貨を発行する仕組みでは無くネットワークの仕組みを利用してバラバラに処理し、更に暗号化の技術と組み合わせることによってビットコインの信頼性を担保してゆくというものです。この論文の考え方に世界中の研究者やプログラマーが賛同し、2009年1月にはオープンソースが公開され初めてのビットコインが誕生しました。
『円』や『ドル』のように通貨単位が設けられており、ビットコインは『BTC』です。1ビットコイン=1BTCと表記されます。
ビットコインの主な特徴
①政府や銀行などの管理者が存在しない(非中央集権)
ビットコインは発行する政府、入金や出金を管理する銀行といった中央管理者が一切存在しません。通貨発行・入出金は全てインターネット上で行われます。よって、政府や銀行が原因で引き起こされる問題(インフレやデフレ、銀行が破綻してしまい預けていたお金が消失してしまった…!など)の影響を受けません。但し、裏を返すとビットコインの暴落や盗難といった問題が発生した場合、管理者が存在しないので誰も補償してくれないということにもなります。このような『通貨発行主体が無い』『管理者が不在』の運営方法は非中央集権と呼ばれます。
②格安の手数料でいつでも、どこでも、誰とでも簡単に取引が出来る
ビットコインは中央管理者が不在なので、直接個人間で取引が出来ます。そのため従来発生する送金コストがかからず、ほぼ無料に近いような格安の手数料での送金が可能となります。さらにビットコインは世界共通なので、ビットコインの利用に規制が無い国なら両替要らずでどこの誰とでも自由に取引することが出来るのです。
そしてビットコインの送金は僅か10分前後で完了します。これも魅力の一つです。
※一般的に銀行の送金は遅く、費用がかかります。例えば、日本円から米ドルへ海外送金をする場合。手数料で4000円~7000円、着金するまでに早くても4~5営業日を要します(・・;)
③P2Pネットワークを使用している
ビットコインのシステムはP2Pで維持されています。P2Pとは、Peer to Peer(ピア・ツー・ピア)の略で特定のサーバーに頼らず、ネットワーク上に存在する端末が相互に直接接続して分散的に通信することです。P2Pについてはビットコインの仕組みでもう少し詳しくお話していこうと思います。
P2Pの仕組みによって、ビットコインのデータは世界中の様々な端末に保存されて共有されます。例えば一つの端末がサイバー攻撃を受けてダウンしても、他のたくさんの端末が同じデータを保存してくれているので痛くも痒くもありません。また、万が一どこかのビットコインのデータが改ざんされた場合も、他の端末が改ざん前のデータを保存しているので改ざんされたデータは間違いだ!と消されます。